企業経営において、社員の行動力は、売上に大きく影響します。まずは、社員の行動力を低下させている要因を排除し、行動力の向上を目指します。
ここではまず、行動力を低下させている要因を考えてみます。
- 自分の力が必要とされている意識がない。
- 自分の仕事が評価されない。
- 会社の方針が実行されない、浸透しない。
- 人間関係が希薄で、気持ちがひとつになっていない。
- 社長に言ってもムダだとあきらめている。
- 自ら目標設定を掲げているものの、成功したという実感がない。
- 自ら目標設定を掲げているが、社長からの指示と受け取っているため、中身が掘り下げられず、仕事が形式的になっている。
- 掲げた目標について、「なぜ」「なんのために」「どんな意味があるのか」などを問い直すことがない。
- 社長との対話や議論ができていない。
- 社内の風通しが悪く、情報の共有ができていない。
どれか当てはまると感じたものがあったのではないでしょうか。
これらはすべて、社長と社員とのコミュニケーション不足に起因します。それを解決するには、まず社員特性を理解することで、コミュニケーションの活性化を図ります。
企業経営者の方は、社員とのコミュニケーションはいかがでしょうか。社員の名前の漢字、誕生日、家族構成、入社動機などを思い浮かべてみましょう。もし浮かばないことがあるようでしたら、社員とのコミュニケーションが不足しているかもしれません。
社長自らが社員に興味や関心を持ち、社員特性を理解することが、行動力を低下させている要因の把握につながります。社員特性の理解のためには、社長とのコミュニケーションが必要です。社長と社員との関係性を向上させ、職場の改善も試みることで、内発的な動機づけを行い、社員のモチベーションと行動力の向上を目指しましょう。
社員特性を理解するには、社長と社員1対1での個人面談が有効な方法です。この個人面談はとても重要で、社員のことをわかっていたつもりでも、コミュニケーションの機会がないと、優秀な社員がいきなり辞表を提出してくるといった事態を招きかねません。そういった点でも個人面談は重要です。
個人面談をしているつもりでも、社長の手が空いているときだけとかという場合も多いのではないでしょうか。急に面談するぞって言い出していませんか? また誰か特定の人ばかりとして、きちんと全社員としていますか? このようにしたり、しなかったりといった状態も改めなければなりません。
たとえば、3月、6月、9月、12月の第1週の月曜日~水曜日は社員面談の日とスケジュールを決めてしまいましょう。3ヶ月に1回ぐらいの頻度で行うのが理想です。必ず全社員と行いましょう。
社長が社員との面談で何を話せばいいのか、何を聞けばいいのかという内容については、次回のコラムで紹介いたします。