前回のコラムで、中小企業診断士になるまでにかかる費用のお話をしました。
結構な時間と費用を費やして取得した、「中小企業診断士」という資格。
これを活かさない手はないですよね。
今回は、中小企業診断士取得後にかかるお金の話をしたいと思います。
■中小企業診断士資格を維持するためにかかるお金
中小企業診断士を維持するためにかかる費用には、大きく2つがあります。
(1)理論政策更新研修
コスト: 5回/5年 1回あたり6,000円
これは、診断士としての知識の補充を目的としたもので、受講するのは、年1回でなくてもいいのですが、結局、ある年にまとめて数回受けるよりは、年1回ずつ
受けた方が、内容的にも気分的にも楽です。
(2)実務従事ポイント
コスト : 30ポイント/5年 1年あたり6ポイント
上記は、知識の補充であったのに対して、こちらは実務の提供ということですね。
診断士になったなら、1年で6日間(6ポイント)位は、中小企業を支援しなさいと
いうことでしょうか。
これについては、普段から中小企業の支援をしている方は、そちらで証明印を押して
もらえれば、特に費用はかかりません。ただ、一般の企業で勤務している方が、
自分で支援する中小企業を見つけてくるのは、至難の業です。
そこで、たいていの診断士の方はどうするか、というと、各都道府県にある
「中小企業診断協会」に入会します。
「中小企業診断協会」は、中小企業診断士から構成される団体で、加盟は任意です。
こちらには、様々な勉強会などが存在しているため、興味のある勉強会に入ると
診断士同士の人的ネットワークが出来たり、仕事の機会が得られたりする可能性が
あります。年会費はまちまちですが、大体45,000円~50,000円くらいです。
協会や参加している勉強会などで、企業内診断士(独立していない診断士の人)と
実務従事先の企業を結びつけるマッチングイベントなどが行っているケースがあり、
その場合、たいてい無料で実務従事先を見つけられます。
実務従事先に関しては、すでに中小企業診断士として活躍されている方の顧問先の企業を紹介されるケースがあり、その場合、指導料として50,000円程度かかることがあります。
ということで、診断士の資格を維持するための費用は、標準的に見て
理論政策更新研修6,000円+協会年会費 約45,000円の計51,000円がかかります。
これに実務従事代が別途かかると100,000円程度が必要ということになります。
そう考えると、前回とまったく同じ結論になりますが、
「何のためにこの資格を取り、どのように活かしていくのか」
を、しっかりと考えておくことが、非常に大切です。
次回は、診断士として独立している人の業務内容や収入のお話をしたいと思います。