新しく店舗を出すことになったが、本当にここでいいのか、と悩んだ時に読んでほしい話


私は、これまで、飲食店の出店や学習塾の出校に数多く携わってきたので、よく以下のような質問を受けることがありました。

 

「どこに出したら成功しますかね?」

 

かなり難しい質問ですが、答えるとしたら

 

「業態とあなたの店舗(商品等)の実力による」としか言いようがありません。

 

同じ業態を数多く出店すると、たまに「成功する立地」と「成功しない立地」が出てきます。

 

開店当初はそこまで多く口コミが伝わる訳ではありませんので、この成功と不成功は、単純に立地の差ということです。

 

このような経験を積めば、社内に出店時のノウハウが残り、あまり立地で失敗することがなくなります。

 

とはいえ、初めての出店や、これまでと全く異なる業態を出店するときは、非常に判断に迷うことがあります。

そもそも立地を選ぶというには、業態の戦略やコンセプトに沿って決まるはずですので、それがしっかりしていれば、それほど迷うことはありません。

 

そこで、新しく店舗を出そうと思った時に、以下の2つの観点を参考に、再度チェックしてみてはいかがでしょうか。

 

1 「業態の特徴」と「自社業態の特長」

 

例えば、一口に飲食業といっても、様々な業態があります。

居酒屋、カフェ、レストラン、ラーメン屋、などです。

私が現在働いている教育業で言っても、進学塾・補習塾とか、集合塾・個別指導塾、など、分類することができます。

 

まず抑えなければならないのは、業態の特徴です。

端的に言えば、顧客ターゲット層・想定客単価・想定来店頻度・利用動機、などです。

多頻度で来てもらわなければならない低価格帯のお店にとって、ターゲットから見て立地的に利便性が良いことは必須条件になります。

 

一方で、自社業態の特長を、改めて検討してみます。

例えば、強く差別化できる要素があるか、です。

顧客から見て、明らかにライバル店とは異なる差別化があるならば、立地は多少劣っても構わないことになります。

 

たとえば、非日常を提供する高価格帯の鉄板料理店なら、顧客は来店前に必ず検索をすることが考えられます。

となると、場所よりも口コミが大切になります。

 

多少不便なところにあっても、思わず行きたくなる外観(ファサード)とか、思わず人に話したくなってしまう商品とか、SNSなどを使って拡散される要素が多く存在しているなら、2等立地でも、3等立地でも勝負できるはずです。まずは業態の特徴と、その中での自店のポジションを確認して、どのような立地がよいのか、見直してみてください。

 

2 業績シミュレーション

 

上記のように、業態や自社業態の特長を整理すると、自店の実質的な商圏が、ある程度見えてきます。

 

一般的には、半径1キロなどと言われますが、希少性が高く、熱狂的なファンが多い商品なら、もっと広い商圏が想定されます。

 

そこで、実質的な商圏を悲観的な観点で、一旦確定させてください。

そして、商圏内のターゲットが、仮に均等にライバル店を含め自店を利用した場合の売上高をシミュレーションしましょう。

悲観的にみた場合でも、収益的に成立するなら、その物件は勝負できる可能性が高くなります。

実際に、商圏内のライバル店に足を運んでみて、どの店もそれなりに集客出来ていたら、自信を持っていいと思います。

なぜなら、その業態に対する需要が一定以上あると判断できるからです。

 

新規出店は、初期投資を伴う大きな決断であるので、出店を決める前に、改めて戦略やコンセプトを見直し、数値的な観点でも6割以上は、「成功できる!」という想いを持って、決定できるといいですね。

 

私たち、コープラスでは、新規出店を検討するお客様に貢献すべく、商圏調査サービスを提供しています。

興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

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